苫小牧市は現在、中学生までとしている子どもの医療費助成対象を通院、入院共に高校3年生まで拡大する方針を固めた。現行の所得制限を撤廃した上、2024年8月開始へ、関連する条例案を来年2月の市議会定例会に提出する。岩倉博文市長は「子育て世代に手厚いまちという姿勢を示す」と話す。
23日午前、定例会見で岩倉市長が発表した。制度名は「子育て支援医療助成制度」。
現在、市の子どもの医療費助成事業は未就学児が入院、通院、訪問看護に、小中学生については入院、訪問看護に対して実施。未就学児と非課税世帯の小中学生は初診時一部負担金のみ、課税世帯の小中学生は保険診療の1割負担となっている。
一方で所得制限があり、例えば扶養家族や子どもが1人いる場合、660万円を超過すると対象外だった。
新たな制度は高校生まで入院、通院、訪問看護を助成対象とする。
非課税世帯と課税世帯の未就学児は初診時一部負担金のみで、課税世帯の小学生以上は本人1割負担。所得超過世帯についても、本人負担は全年齢1割負担となる。
市内ではこれまで、市民団体などが通院医療費の助成対象の拡大を市に求めてきた経緯がある。
今年6月にも苫小牧社会保障推進協議会が対象年齢を中学卒業まで延長するよう署名4903筆を添え、市に要望書を提出。苫小牧青年会議所(JC)も9月、独自に行った子育て世代へのアンケートでも要望が多かったとし、高校卒業までの医療費無償化を市に提言していた。
会見で岩倉市長は「苫小牧でも少子化が進み、昨年は出生数が1000人を切った。国も子育て世代に焦点を当てているが、国の方向性が明確となる前に市としての姿勢を明らかにさせてもらった」と強調。市は制度の拡充で、年間2億5000万円程度の事業費増を見込む。財源確保へ「こども・子育て応援基金」の創設も計画しており、12月議会に提案予定。桜田智恵美健康こども部長は「制度の変更で、助成の対象者は現行の約7700人から2万4000人に増える見込み。基金の周知も図り、皆さんの応援を集めたい」と話す。
市は24年度予算案に事業費を盛り込むほか、関連条例の議案を来年2月議会に提出。成立を待って、速やかに対象者に医療費助成の受給者証を交付する考えだ。
















