安平町のはやきた子ども園（早来大町）は新年度から、園に併設する児童館の開所時間を早め、午前７時からとする。子育て支援強化のため、早朝利用を求める保護者らのニーズに応えた。また放課後子ども教室を、近接する義務教育学校「早来学園」のまなびおを拠点に常設とし、町から委託を受けてプログラムを定期的に開催して、子どもたちにさまざまな体験を提供する。

　児童館はこれまで、平日は小学校の放課後から午後６時まで、土曜日や夏休み期間などは午前８時から午後６時までとしていた。しかし、保護者の就労環境の多様化から、平日早朝の利用を望む声が数年前からあり、午前７時からの開所に踏み切った。放課後児童クラブに登録している児童が対象で、利用には予約が必要。

　保護者の勤務先が町外など遠隔地の場合、子どもの登校前に家を出なければならず、低学年の児童が１人で留守番をした後、自宅の鍵をかけて登校することもある。同園は４月以降、午前７時に学童支援員を１～２人配置し、児童が早来学園に登校するまで児童館で過ごしてもらい、登校時に同支援員が通学路まで送り出す。

　放課後子ども教室はこれまで町教育委員会との共催で月１～２回の開催だったが、２０２３年１０月～２４年３月に試行期間を設け、常設化を目指した。４月以降、町が運営を担うＯＮＥ　ＳＴＥＰはやきたに事業を委託し、体験活動や地域住民との交流を通じて子どもの豊かな心や健やかな体を育む。

　さらに、児童館機能の拡充や不登校対策として日中の児童生徒の居場所づくりも検討する。同園は「早来学園と連携を図りながら、いろいろな人が来られるような施設にしたい」としている。