「より効果的な対策を」苫小牧市エゾシカ対策円卓会議

「より効果的な対策を」苫小牧市エゾシカ対策円卓会議
エゾシカの捕獲事業や被害状況などについて話し合う出席者

 エゾシカによる交通事故や食害などの対策について考える苫小牧市エゾシカ対策円卓会議が19日、市役所で開かれた。道や市は今年度、捕獲事業を計画通りに進めてきたが、地元農家らは「エゾシカが減っているようには思えない」と指摘。従来のくくりわなに加え、複数頭を捕獲できる大型囲いわなも取り入れるなど、より効果的な対策を求める声が相次いだ。

 市はエゾシカを巡る諸問題が深刻化していることを受け、抜本的な対策を話し合うため昨年10月、初の円卓会議を開催。2回目のこの日は、市の担当者や農業関係者をはじめ、猟友会、苫小牧署、地元企業などから26人が出席した。

 胆振総合振興局は1月中旬から3月初旬に苫東エリアで捕獲事業を行い、目標より174頭多い474頭を捕獲したことを報告。

 市も昨年9~12月、市鳥獣被害防止計画に基づき、前年度比93頭増の608頭を捕獲したほか、今年1~3月に市街地周辺でも捕獲事業を展開し、173頭を捕まえたと説明した。

 一方、苫小牧署は2023年、市内でエゾシカが絡む交通事故が前年比21件増の387件に上ったことを報告。道内市町村では最多で特に柏原や美原、勇払、錦岡などの国道、道道で多く発生したと説明した。

 樽前地区の農業関係者は昨年、高さ2メートルの柵で農地を囲ったものの数日前に突破されてしまったことを明かし「市や道で捕獲しているようだが、数が減っているようには思えない。今年もさらに柵を増やすが、突破されてしまったので不安が大きい」と窮状を訴えた。

 市内東部の企業関係者も「毎日エゾシカと出くわしている。少しずつでも地道に個体数を減らすしかないのでは」と話した。

 会議では、道森林管理局が12月から翌年3月までの冬期間、市内の国有林で大型囲いわなを使った捕獲事業を2020年度から続けていることも報告された。

 餌で柵の中にエゾシカをおびき寄せて一度に複数頭を生け捕りにする効率的な手法で、出席者の関心が集中。「使っていない農地や企業の敷地などを活用し、通年で大型囲いわなを設置できないか」「季節によってくくりわなと大型囲いわなを使い分け、捕獲頭数を増やせないか」などの意見が出された。

 市は次回円卓会議を、今夏までに開催する考え。

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