環境省 自然共生サイト認定 出光道製油所 日胆地区で唯一

環境省 自然共生サイト認定 出光道製油所 日胆地区で唯一
自然豊かな製油所の構内。満開の桜は従業員にとっても憩いの場=2023年4月

 民間企業などの取り組みで生物多様性の保全が図られている区域を環境省が認定する「自然共生サイト」に、苫小牧市真砂町の出光興産北海道製油所(山岸孝司所長)が今年度、胆振・日高では唯一認定された。同製油所は1973年の操業開始から「緑豊かな公園工場」を目指し、周囲の自然環境と調和する緑地管理に取り組み、多様な動植物が生息する樹林を形成していることが評価された。

 自然共生サイトは環境省が今年度始めた取り組み。2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として、効果的に保全することを目標とする中、企業や団体、個人などによって生物多様性が守られている区域を認定する。今年度の認定は前期・後期で計184カ所、このうち道内は同製油所を含む10カ所だった。

 同製油所は、地域に貢献しようと構内約64ヘクタールの緑化や生物多様性の保全に力を入れてきた点が評価された。構内にある全長800メートルの桜並木を市民に公開し、緑地帯で昆虫や植物などと触れ合う自然体験イベント「生きもの調査隊」も定着。渡り鳥の中継地点として製油所が機能している点を踏まえ、鳥類の生息状況をモニタリングして公表するなど、多岐にわたる活動が認められた。

 さらに▽緑地、低木林、ヨシ原、ビオトープなどで構成されたモザイク的環境▽鳥や昆虫、植物などをはじめとする在来種の生息▽レッドリストの鳥類(オオムシクイ)、植物(ネムロスゲ、セナミスミレなど)、昆虫(マダラヤンマ、ナツアカネなど)、その他(ヒラマキガイモドキなど)の確認▽勇払原野の自生種ハスカップを保護する造園―なども、生物多様性の価値として評価された。

 同製油所はこれまでも、10年に公益財団法人都市緑化機構(東京)の社会・環境貢献緑地評価システム(シージェス)、19年に同最高位のスパラティブステージをそれぞれ取得し、緑化優良工場等経済産業大臣賞(14年)、みどりの社会貢献賞(22年)に輝くなど、「工場緑化のリーディングカンパニー」を掲げてきた。

 今年度の認定も前期申請ですんなりと選出され、同製油所は「これまで紡いできた事業活動と自然との調和が形になって評価された。大変光栄」と喜ぶ。今後に向けて「地域のコミュニティーと連携した保全活動を行い、持続可能な社会への架け橋になりたい。製油所の緑地に足を運んでいただく機会を増やしていけたら」と展望している。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る