29日に開幕する今季のプロ野球で、楽天の田中将大投手が大記録に挑む。近鉄、米大リーグのドジャースなどで活躍した野茂英雄、広島とドジャース、ヤンキースでプレーした黒田博樹に続く日米通算200勝まであと3。名球会の入会条件でもあり、「いろんな人から期待していただいているのは自分の中でも感じる。一番はもちろん自分のためだが、皆さんの思いにも応えたい」と力を込める。
駒大苫小牧高から高校生ドラフト1巡目で2007年に楽天入り。新人年で11勝をマークし、13年には無傷の24勝で球団初のリーグ制覇へ導くなど7年で99勝を積み上げた。14年にヤンキースへ移籍してメジャーで78勝。楽天に戻った21年からは20勝を挙げた。
昨季は好不調の波が激しく、7勝(11敗)止まり。10勝すれば到達した「200」の大台は持ち越しとなった。古巣に復帰して3年で、2桁勝利も貯金をつくったシーズンもない。思い描いていた結果は残せていないが「全てが失敗だったかと言われると、そうではないと思う。その時その時、自分の持てるものを出し切ってやってきた」と前を向く。
今季を万全な状態で迎えるため、昨秋に右肘のクリーニング手術を決断。順調な経過をたどり、オープン戦ではイニング数や球数を少しずつ増やして調整してきた。
投球フォームをワインドアップに戻して臨む18年目のシーズン。輝かしい実績を残してきた35歳の右腕は、またも球史に自身の名を刻むか。














