旅客目標はコロナ前水準 HAP、新年度事業計画を発表 営業利益の黒字化目指す

事業計画を発表する蒲生社長

 新千歳空港など道内7空港を管理・運営する北海道エアポート(千歳市、HAP)は26日、2024年度事業計画を発表した。7空港の旅客数目標は、国内線、国際線計3039万5000人で「コロナ前」水準に回復。20年度から5期連続の営業赤字を見込むが、前年度比100億円以上の改善をもくろむ。設備投資額は195億1000万円で、7空港の機能維持や活性化などに取り組む。

 設備投資は、前年度当初計画比約50%(約65億円)増で、内訳は活性化投資に43億7000万円、機能維持投資に151億5000万円。7空港でカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)化施策の検討や実施、人手不足対策に資する職場環境改善、サイバーセキュリティー対策に力を入れる他、新千歳と旭川の誘導路改良、帯広の立体駐車場新設、函館の空港施設つり天井改修などを予定している。

 旅客数の目標は、「コロナ前」の指標となる19年比1%増で、内訳は国内線が増減なしの2620万3000人、国際線が3%増の419万2000人。国際線は新千歳、函館、旭川の定期便増便に加え、7空港すべてでチャーター便受け入れを想定した。23年度の営業損益は6億円の赤字としたが、前年度当初計画比で103億円圧縮。昨年11月に公表した「HAP2030ビジョン」の実現を目指す新たなスタートと位置付け、旅客数の回復と営業利益の黒字化を目指す。

 蒲生猛社長は新型コロナで打撃を受けてきた道内7空港の旅客数の現状について「コロナ前に比べて国内線は95%、国際線は70%ほど」と説明した上、「コロナで仕事の仕方、人の動きが変わり、東京からのビジネス客は戻らない。伊丹、福岡、中部とのネットワーク充実が必要」「国際線は冬いいが、雪が消えると、客も消える。紅葉の季節にいかに来ていただたくか」などと課題を挙げた。

 さらに地上支援業務(グランドハンドリング)の人手不足、コロナ禍で打撃を受けた経営状況などに触れて「新年度は経営基盤を確立し、きちんと『離陸』したい」と意気込んだ。また、千歳市で工場を建設中の次世代半導体製造ラピダス(東京)の動向を踏まえ「空港内でオフィス、会議をする空間ができたら。製造機器も空港で受け入れられるようにしたい」などの展望も示した。

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