約1年ぶりのマウンドで健在ぶりを示した。中日の大野は左肘手術からの復帰登板で、5回1失点。2022年9月以来となる白星を挙げ、「自分の勝利はそっと喜んで、チームが勝ててよかった」と笑顔で語った。
持ち味の詰まった66球だった。軸となる直球は序盤から走り、一回は門脇を149キロで空振り三振。ツーシームやフォークも使い、三回まで無安打。四回に併殺崩れの間に1点を失ったが、五回は無死一、二塁を切り抜けた。「自分のスタイルのストライク先行で投げられた。意図した球は力強かった」と納得した。
昨季初登板で好投した後、肘の状態が悪化。遊離軟骨除去手術を受けた。早期復帰を目指しながら、思うように進まないリハビリ。支えとなったのは同僚の存在だった。靱帯(じんたい)再建手術を受けた岩崎らと多くの時間を共にし、「僕よりも大変な手術から復帰しようという選手を見て、しっかりやらないといけない気持ちが強くなった」。
自身9度目の規定投球回到達が目標。「36歳(になる年)だが、34歳まではローテーションを守れたってことは、できないわけはない」。2020年の沢村賞左腕。まだまだチームの軸でいるつもりだ。














