東京V歓喜の 白星、劇的に

東京V歓喜の 白星、劇的に

 長かったロスタイムを終えて笛が鳴ると、東京Vの選手たちはピッチの上で喜びをあらわにした。16年ぶりのJ1勝利は劇的な逆転。この瞬間を待ち焦がれていたサポーターは、試合後もしばらく、冷たい雨が降る中で声を張り続けた。

 早々に1点を失い、前半は相手ペース。さらに主将の森田が負傷交代する事態もあった。「前節同様に(劣勢でも)崩れないことを意識した」とは谷口。城福監督がポイントに挙げたのは、空中戦で負けなかったこと。競り合いでしっかりとマイボールにし、前へとつなげる流れができた。

 後半30分、セットプレーを起点に山見が左からふわりとクロス。中で待ち構えた谷口が「練習通り」(城福監督)の形で崩した。そして41分。丁寧にボールをつなぎ、斎藤の落としを受けた山見が迷わず右足を振り抜いた。「雨で滑りやすいので、転がせば何かが起こる」。ゴール右隅に突き刺すと、一目散にサポーターの元へと駆け寄った。

 開幕節は横浜Mからリードを奪いながらも終盤に逆転を許した。その後も試合運びに課題があり、J1で勝つことの厳しさを毎試合、突き付けられてきた。後半をベンチから見た森田は言う。「自信になるし、雰囲気が良くなる。勢いも出ると思う」。若手主体のチームが、最初の壁を乗り越えた。

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