道内企業5割超が負担 コスト高 販売に転嫁できず 帝国データ調べ

道内企業5割超が負担 コスト高 販売に転嫁できず 帝国データ調べ

 帝国データバンク札幌支店は、価格転嫁に関する道内企業実態調査結果を発表した。自社の商品・サービスに対しコスト上昇分を「多少なりとも価格転嫁できている」企業は74・4%と7割を超えた。ただ、コスト上昇分に対する販売価格への転嫁度合いを示す「価格転嫁率」は43・9%にとどまり、前回調査(2023年7月)から0・9ポイント後退。依然として5割超が企業負担となっている。

 価格転嫁できていると回答した企業の内訳は、「2割未満」が21・7%で最も多い。これに「5割以上8割未満」(19・2%)、「2割以上5割未満」(14・5%)、「8割以上」(14・1%)が続いた。「10割すべて転嫁できている」と回答した企業は4・9%にとどまった。

 一方、10・6%の企業が「全く価格転嫁できない」と回答。前回調査より2・5ポイント低下したものの、依然として全く転嫁できていない企業が1割を超えている。

 企業からは「同業者が少なくなり、その競争がなくなっているが、消費需要も落ち込み、売れ行きが不振で、100%の価格転嫁は難しい」(繊維・繊維製品・服飾品卸売)、「原材料価格やエネルギー価格の上昇で、同じ商品なのに受注するたびに値が上がっている。商品をモデルチェンジするなどしなければ、これ以上の値上げは難しい」(電気機械製造)、「原材料分などの転嫁はできているが、人件費分の転嫁は十分とは言えない。これ以上の価格転嫁は販売に影響すると考えている」(飲食料品・飼料製造)などの声が上がっている。

 価格転嫁率の業界別では、「卸売」が61・2%で最も高い。これに「小売」(50・4%)が続き、両業界が5割を超えている。

 同支店では、価格転嫁率が前回調査から後退していることについて「価格転嫁に対する理解は醸成されつつあるものの、原材料価格の高止まりや他社への説明が難しい人件費の高騰などに対し、取引企業との関係上、これまで以上に転嫁の実施が難しいことが浮き彫りとなっている」と指摘している。

 調査は2月15~29日、道内企業1151社を対象に実施。511社から回答を得た(回答率44・4%)。

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