苫小牧で唯一のコミュニティーFM「FMとまこまい」が開局して半年が過ぎた。市民パーソナリティーが手掛けるオリジナル番組は当初から15増えて44番組となり、最新の情報を伝える生放送や生中継のノウハウも蓄積。能登半島地震の際は、苫小牧にも津波注意報が発令されたことを繰り返し知らせる緊急放送を行うなど、市民の命と暮らしを守る地元メディアとして成長してきた。
同局は昨年9月1日開局。とまこまいコミュニティ放送(二瓶竜紀社長)が運営し、生活に役立つ情報の提供に加え、地域創生や災害に強いまちづくりを目指している。
コミュニティーFMの最大の特徴は、地域住民が作り、市民生活に密着したオリジナル番組。同局でも第1クール(昨年9~12月)で29、第2クール(1~3月)で37、今月からの第3クールでは44のオリジナル番組を放送している。
市民パーソナリティーは約40人。高校生や看護師、主婦、個人事業主、歌手など、多様な立場の市民が名を連ねている。それぞれの経験や生活者としての視点を生かした番組を制作しており、第3クールでは介護福祉、片付け術、ペット、防災などの新番組もスタート。収録番組が中心だが、生放送やイベント会場での生中継にチャレンジするパーソナリティーも増えているという。
開局当初から平日昼、2時間の生ワイド番組を担当している遠藤光ノ美さんは「この半年間でメッセージを寄せてくれる常連のリスナーが増え、とてもうれしい。これからは、より幅広い情報を届けられるように努めたい」と意気込む。
この半年間で行った緊急放送は2回。昨年10月、桜坂町の住宅街で道路を横断するヒグマが目撃されたことを受けて初めて実施した。市の注意喚起文をパーソナリティーが読み上げ、録音したものを繰り返し放送した。後に市民から、「防災無線が聞き取れず不安だったが、ラジオで情報を受け取ることができて安心した」との声が寄せられたという。
1月1日の能登半島地震では苫小牧にも津波注意報が発令され、同局は発生から20分後の午後4時半ごろ、緊急生放送をスタート。市危機管理室や気象庁などの津波に関する発表を確認し、情報が更新されるたび放送した。同日夜には通常番組に切り替えたが、注意報が解除されるまでの間、いつでも生放送を行えるようスタッフがスタジオで待機した。
二瓶社長は「支えてくれる皆さんのおかげで、ラジオ局としての体制を整え、より良い番組作りに取り組むことができている」と手応えを語る。一方、能登半島地震発生時の対応について「他のコミュニティーFMでは注意報が解除されるまで緊急放送を続けた局もある。自分たちの対応に課題はなかったか、改めて考える必要がある」と話し、さらなる改善を目指す考えを示した。
















