JR北海道綿貫社長 黄色線区自治体と意見交換 岩倉苫小牧市長も提言

JR北海道綿貫社長 黄色線区自治体と意見交換 岩倉苫小牧市長も提言
「黄色線区」自治体首長が出席したJR北海道との意見交換会=19日、道庁

 JR北海道の綿貫泰之社長は19日、JRが単独で維持困難とする赤字8区間(通称・黄色線区)の沿線自治体首長との意見交換会を道庁で開いた。3月に国から経営改善の監督命令を受けた綿貫社長は「黄色線区についてはこの3年間が課題解決の最後の機会と考えている」と強調し、「監督命令に基づき、各線区の特性を十分考慮して地域の皆さんと一体となって利用促進などに取り組んでいく」との姿勢を示した。

 監督命令は、同社に2024年度から3年間で1092億円の財政支援を行うとともに、「黄色線区」について26年度末までに線区ごとの抜本的な改善方策を取りまとめることが求められている。これを受け、JR北海道では今月1日、新たな「中期経営計画2026」(24~26年度)を発表している。

 意見交換会には、沿線11市町の首長が出席(リモート参加6市長)し、沿線での取り組み状況やJRへの要望を出し合った。

 「日高線苫小牧-鵡川間」と「室蘭線沼ノ端-岩見沢間」の赤字2線区を抱える苫小牧市の岩倉博文市長もリモートで出席。「この問題が発生した当初から、東胆振1市4町で首長懇談会を結成して、方針を決めてやってきた」と切り出した市長は、日高線について「沿線住民にとって欠かすことのできない生活路線となっている」と強調した。日高線と室蘭線の利便性向上には「札幌駅から結節となる苫小牧駅へのアクセス向上が不可欠」であることも指摘。だが、今年3月のダイヤ改正で「普通列車による直行便が大きく減らされ、その影響が懸念される」と述べた。

 さらに岩倉市長は今後、千歳市へ進出したラピダス(東京)の展開や、苫小牧東部地域(苫東)への大規模データセンター(DC)の設置などで「人の流れは大きく変わる可能性がある」と説明。「苫小牧-千歳間の普通列車を30分に1本程度運行してもらえれば、日高線と室蘭線の利用拡大にも大きく寄与できる」と提言した。

 綿貫社長は「黄色線区」の「多くの線区で利用人数はコロナ前の100%に回復していない」ことを説明し、8線区全体の収支の赤字幅は拡大していることを指摘。「これまで以上に徹底した利用促進施策、コスト削減の施策を着実に行っていきたい」と語った。

 意見交換会には鈴木直道知事も出席。JRに対して「引き続き丁寧に説明を行っていただきながら、地域との議論を進めてほしい」としたほか、道としては「事業の改善方策の取りまとめに向けた協議が円滑に進むよう、広域自治体としての役割をしっかりと果たしていきたい」と述べた。

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