道は9日の道議会北海道地方路線問題調査特別委員会(喜多龍一委員長)で、道内鉄道ネットワークの評価分析結果を公表した。JR北海道が存続を前提に見直しを進める赤字8区間(通称・黄色線区)を対象に調査。(1)観光(2)物流(3)環境(4)道民生活-の四つの観点から利用特性などを分析した。
乗客数や運賃収入以外の観点からも8区間の重要性を明らかにするのが狙い。8区間の駅で調査票を配布したほか、ウェブアンケートも実施し、調査結果をまとめた。
各線区の利用特性では、鉄道利用者を対象としたアンケートによると、観光目的の利用は全道では約3割であるのに対し、根室線・花咲線・釧網線・富良野線では約5~6割と高い。一方、日高線では通勤・通学や買い物などの日常利用が約7割に上っている。また、石北線・宗谷線・室蘭線は約5~6割が日常利用。特に宗谷線は黄色線区の他の線区よりビジネス利用の割合が高くなっている。
「観光」面では、列車が運行されない場合、道内の旅行を取りやめるとする観光客数(年間)は、富良野線で約20万人、釧網線で約9万人、花咲線で約4万人と3線区合わせて約33万人と推計。列車の運行により確保された全道への経済波及効果(年間)は、富良野線約170億円、釧網線約110億円、花咲線約50億円と、3線区合計で約330億円となることを明らかにした。
「物流」面では、富良野駅や北見駅から鉄道(石北線・根室線・室蘭線)で出荷されている農産品などの貨物を、旭川・札幌・苫小牧までトラック輸送に切り替えた場合、3線区合計で輸送コストが約59億円(年間)増加すると推計した。
「環境」面では、黄色線区の列車本数を基に、鉄道による温室効果ガス排出量を算出し、利用者を全て自動車に転移させた仮定で排出量の変化を推計。試算の結果「自動車による排出量は鉄道の4倍、年間約3万トンのCO2(二酸化炭素)が増加する」とした。
道で調査結果を踏まえ「鉄道が地域において人流・物流を支える大きな役割を担っていることを明確にし、国や市町村などとの密接な連携の下、持続的な鉄道網の確立に向けた取り組みを展開する」姿勢だ。
















