6月に国から「GX(グリーントランスフォーメーション)金融・資産運用特区」の認定を受けた道と札幌市は、地方税の税制優遇制度導入に向けた「基本的な考え方」(素案)をまとめ、29日に設置した「地方税の税制優遇検討懇談会」(座長・石井一英北大工学研究院教授、有識者ら7人で構成)に示した。
道と札幌市は、本道へのGX産業の集積や金融機能の強化・集積に向け、地方税の税制優遇制度を導入する方針。同制度の対象とする事業や税目、税率、期間などについて専門家や関係者からの意見を聞くため「検討懇談会」を設置した。
素案では、税制優遇対象のGX事業として(1)洋上風力発電(2)合成燃料(3)水素(4)蓄電池(5)次世代半導体(6)データセンター(7)海底直流送電(8)電気及び水素運搬船(9)新エネルギー―の9事業を設定した。対象事業者の具体的な範囲・条件としては「道内でGX関連事業の事務所や工場などを新設・増設する事業者」「道外から道内に進出してGX関連事業を実施する事業者」「道内でGX関連事業を実施するスタートアップ(新興企業)事業者」などとした。
優遇する対象税目は、道税3税(法人事業税、法人道民税、不動産取得税)、札幌市税4税(法人市民税、事業所税、固定資産税、都市計画税)の計7税。税率・優遇期間については(1)10年間最大全額控除(2)10年間(1~5年間最大全額控除、6~10年間最大2分の1控除)(3)5年間最大全額控除―の3案を示した。また、税制優遇制度の実施期間(事業者が控除の申請を行うことができる期間)については「2032年度まで」とした。
検討懇談会は冒頭以外、非公開で開催。終了後、取材に応じた道によると、有識者から「高度人材の集積も支援対象にすべき」「事業規模に応じて細かく検討すべき」などの意見が出たという。また、道は素案について「いつまでに決定するかは決まっていない。条例提案の時期も未定」と説明した。
















