苫小牧市高丘の緑ケ丘公園展望台1階に常設展示中のジオラマで、ミニチュア列車の運行が4年ぶりに再開され、ファンが足を運んでいる。市内山手町の会社員藤澤宣男さん(62)が、ジオラマのまちなかを自動制御システムで走らせていたが、コロナ禍の2020年3月から「運休」していた。藤澤さんは「待ってくれていたファンの多さに驚いた」と顔をほころばす。
ジオラマは幅3・6メートル、奥行き1・2メートル。藤澤さんが手作りしてきた架空のまちで、同展望台が依頼し、12年から常設で公開している。ビルや鉄塔など都会的な景観と、木造家屋や山とトンネルなどが混在し、不思議な赴きが漂う。路上ミュージシャンやみこし渡御(とぎょ)、郵便配達員とお年寄りなど、生活感がにじむ人の模型も配置されている。
人気を集めているのは、まちなかの4本の線路を走るミニチュア列車。歴代の新幹線や道内の在来線、貨物列車など藤澤さんの100点を超える鉄道模型のコレクションの中から厳選し、2~3週間置きに列車を入れ替えながら運行している。毎日午前10時~午後3時の間、30分置きに4台の列車がそれぞれの線路を約4分間走り回る。7月から新幹線の点検専用車両「ドクターイエロー」もラインナップに加わった。
コロナ禍の間は、鉄道模型をすべて自宅に持ち帰り、ジオラマの手入れもほとんどしていなかった。コロナ感染症の5類移行を受け、昨年12月から再開準備に着手。クモの巣が張り、ほこりがたまったジオラマを丁寧に掃除し、自動制御の電子機器も点検して4月下旬、運行再開にこぎ着けた。
7月26日に展望台に立ち寄った市内山手町の専門学校生岡本泰征さん(19)は「小学生の頃から好きだった。時間を忘れて見入ってしまう」と復活した列車とジオラマにくぎ付け。
藤澤さんは「子どもたちが本当に目を輝かせて見てくれる」と喜び、「どうやって動かすの? と質問してくれる子もいて、ものづくりに関心を持ってくれたらうれしい」と話した。今年の運行は10月末までを予定している。
















