苫小牧市汐見町のかもめ公園内の道場を拠点に活動する苫小牧相撲少年団が各種全国大会に向け、杉山秀人監督の熱い指導の下、日々奮闘している。団員の大場太陽(ひかる)=中学3年=、佐藤魁史(かいり)=同1年=、佐藤尊史(とうり)=小学5年=の3人は切磋琢磨(せっさたくま)してつらい稽古を乗り越え、自身と戦いながら全国上位を目指す。
大場と佐藤魁は、北海道中学校体育大会第45回北海道相撲大会(7月21日、札幌市)に出場。東栄中(札幌)と一騎打ちとなった団体戦を制して8月17、18両日、富山県射水市で開かれる全国大会への切符を手に入れた。杉山監督が「まだまだ発展途上」と今後の成長に期待を寄せる佐藤魁は「稽古では前に足をどんどん進めることを意識し、いつも本気で取り組んでいる」と臨戦態勢。「自分の相撲をしっかり取ることができるよう取り組んでいきたい」と力を込める。
前年の同大会個人戦で3位だった大場は今大会、個人9戦を全勝で制覇し、2年連続の全国挑戦。「全道では相手をしっかり見て、強く当たっていけた。(全国では)昨年悔しい思いをしたので、まずは予選通過を目標に頑張りたい」と意気込む。大場は北海道小中学生相撲選手権大会(7月7日、北広島市)でも優勝し、8月11日に東京の両国国技館で行われる全国都道府県中学生選手権大会にも出場する。
佐藤尊は第11回わんぱく相撲札幌場所(6月、札幌市)の小学5年の部で優勝し、8月4日に両国国技館で行われる全国大会に出場する。155センチ75キロの体格で当たる「強さ」を武器に、ベスト8以上を目指す。「目の前の相手に勝つ気持ちを持って稽古を頑張っていきたい」と闘志を燃やした。
道場ではいつものように厳しい稽古が行われ、場内には体と体がぶつかり合う音が響き、杉山監督の熱い檄(げき)が飛ぶ。全国での上位入賞を目指す団員たちは、滴る汗を拭うこともなく、真剣な表情でひたむきに稽古に臨んでいた。杉山監督は「3人とも全国ではサイズが小さい。一つでも多く勝つんだ―という意識を高く持ち、下から強く相手にぶつかっていってほしい」と大舞台での活躍を願った。

















