地域移行へ実証事業 今年度末で廃部の白老中吹奏楽部 白老吹奏楽団団長の竹下さんら協力

地域移行へ実証事業 今年度末で廃部の白老中吹奏楽部 白老吹奏楽団団長の竹下さんら協力
部活動地域移行実証事業が行われている町中央公民館

 白老町教育委員会は、今年度末で廃部になる白老中学校吹奏楽部を地域移行する実証事業を8月から進めている。白老吹奏楽団団長の竹下和男さん(73)らが週3日、各日午後5時から2時間、町中央公民館で指導しており、部員たちに好評だ。

 町教委は同部の地域移行に向けて昨年4月、竹下さんに実証事業への協力を打診。今年3月に正式に依頼していた。来年3月まで実施する

 竹下さんは同楽団でトロンボーンを担当し、部員らには演奏技術のほか、間の取り方や音の合わせ方などを教えている。9月からは同校吹奏楽部OBでクラリネット演奏経験のある会社員大頭巧さん(36)=町日の出町=も加わり、指導を手厚くする。

 活動経費は当面無料で、管楽器類は基本的に学校から貸し出しを受ける。竹下さんは「演奏指導だけでなく、町内の福祉施設で発表する機会を創出するなどして、活動意欲を向上させたい」と話す。

 同校吹奏楽部の部員は6人。3年生4人が来春卒業すると、1年生2人となるが、地域移行で活動を継続できるようになる。町教委の担当者は「まずは実証事業で課題を洗い出し、来年度以降の地域移行をスムーズに進めたい」と語り、各種吹奏楽コンクールの参加資格を得られる仕組みの構築をもって移行とする考え。

 フルート担当の1年生部員齊藤由梨さん(12)は「学校の部活動がなくなるのは残念だけど、ほかの場所で演奏できる可能性が残るのはうれしい」と笑みを浮かべた。

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