夏休みの非行防げ 少年犯罪が増加傾向、パトロールを強化 苫小牧署

夏休みの非行防げ 少年犯罪が増加傾向、パトロールを強化 苫小牧署
とまこまい港まつり会場で非行に目を光らせる苫小牧署員=3日、苫小牧市若草町の中央公園

 20歳未満の少年による暴行、傷害といった刑法犯が増加傾向にあるのを受け、苫小牧署は、パトロールなど非行防止対策を強化している。特に小中学校などの夏休み期間中は児童、生徒らが犯罪やトラブルに巻き込まれないよう街頭やイベント会場での行動に目を光らせる。

 同署のまとめによると、2024年上半期(1~6月)の刑法犯少年の検挙件数は前年同期比6件増の29件(暫定値)。内訳は暴行・傷害が13件(前年同期比11件増)、窃盗・詐欺が8件(同8件減)、住居侵入などその他が8件(同3件増)だった。

 急増した暴行・傷害はいずれも小学生~高校生によるもので、友人関係のもつれやSNS投稿トラブルに起因したケースが目立ったという。

 こうした状況を踏まえ、同署は7月中旬、管内の教職員らと非行対策緊急会議を開催し情報共有。中高生向けに学校ごとの非行防止教室も実施した。夏休み期間中は少年補導員らとJR苫小牧駅周辺で合同パトロールを展開。夜間時間帯の少年補導活動にも力を入れている。

 全国でインターネットを介し、高額報酬をうたって犯罪行為に巻き込む「闇バイト」や援助交際が後を絶たない。4月には旭川市でSNS投稿トラブルに起因した女子高校生殺害事件が起きるなど大人の目が行き届かない所での事件が多くなり、地元関係者も危機感を募らせている。

 過去5年(19~23年)の管内の刑法犯少年の検挙件数は19年38件、22年50件、23年51件と右肩上がり。どの年も多かったのが窃盗・詐欺で、自転車盗や万引きが特に目立った。

 同署少年補導員連絡協議会の岩田典一会長(72)は非行について「幼少期の生活環境も影響しており、孤独や不安を忘れるために行動に出ている可能性もある」と指摘。「叱るのは逆効果で『こんにちは』『暑いね』と積極的に声掛けするなど大人が気に掛けるだけでも、彼らの気持ちに変化が出てくる」と語る。

 同署の冨士本学生活安全課長は「成人後も罪を犯さないよう学校、家庭、地域が少年らの異変や非行に気づくことが大切」と強調。「非行現場でむやみに注意するとトラブルに発展する恐れもあるので、現場に遭遇したらまずは警察に連絡を」と呼び掛けている。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る