苫小牧市内では今年度、ヒグマの目撃、痕跡に関する情報が急増している。4月以降、市に寄せられた情報は28日時点で前年同期比1・5倍の35件に上る。人畜への被害は確認されていないが住宅地でヒグマの痕跡が見つかり、小中学校の登下校などに影響が出るケースもあった。9月1日~10月31日は、道が設定する「秋のヒグマ注意特別期間」で、市や苫小牧署など関係機関・団体が警戒を強めている。
市環境生活課によると、今年度は5月下旬、美沢の道道で体長約1・5メートルの1頭と同約1メートルの2頭の計3頭が目撃されたのを皮切りに、植苗の国道36号や美沢の道道新千歳空港線など山間部に隣接する道路を中心にヒグマの目撃が相次いでいる。柏原や丸山、高丘、錦岡の幹線道路沿いでの遭遇事例もある。
目撃情報の多くが走行中のドライバーの前を横切り、道路脇の茂みに姿を消したという内容だ。6月7日早朝には植苗の住宅街でヒグマのものとみられる足跡やふんなどが相次いで見つかり、植苗小中学校が児童の安全確保のため、スクールバスや保護者の車での登校を手配。1週間後に実施予定だった5、6年生の宿泊研修は延期となった。
4~8月のヒグマの目撃・痕跡情報は2019年度35件、20年度18件、21年度29件、22年度45件、23年度22件と推移しており、今年度は過去5年で見ると、19年と並び、2番目に多い。
秋はヒグマが冬ごもり前に餌を求める行動が活発化し昨年度は9月に4件、10月は9件の情報が寄せられた。市環境生活課の千葉正樹主査は「極力早朝や夕方の外出を控え、ヒグマを見たらすぐに警察に通報してほしい」と呼び掛ける。
道は秋のヒグマ注意特別期間中に注意すべきポイントとして▽野山では一人で行動しない▽食べ物やごみは必ず持ち帰る▽事前にヒグマの出没情報を確認する▽ふんや足跡を見たら引き返す―ことなどを挙げる。
最新のヒグマ出没情報はウェブシステム会社「ダッピスタジオ」(大阪市)が運営するインターネットサイト「ひぐまっぷ」で確認できる。
















