まちの魅力など発表 名古屋外語大生が実地授業 白老

まちの魅力など発表 名古屋外語大生が実地授業 白老
学生が白老について10日間調べ、内容を発表した報告会

 名古屋外国語大学(愛知県日進市)世界共生学部の2、3年生9人が3日、白老町の文化観光をメインテーマとした報告会を町中央公民館で開いた。学生らはこの日まで10日間、3班に分かれて白老の食や人、アイヌ文化の魅力などを町内で調査しており、内容や結果を町民や関係者ら約40人に発表した。

 同学部が2019年から毎年白老で実施する世界共生学科「地域創生科目」の実地授業。学生たちは7月の事前研修後、地田徹朗准教授(45)の引率で8月25日に白老入り。町内に滞在しながら、地元の飲食店、アイヌの言語や文化、町内に展示されているアート作品に着目し、観光資源となり得るものを考察。班ごとに結果をまとめ、報告会で発表した。

 食について発表した班は、中心市街地に飲食店が多いことを通じ「おいしい食事は、誰かとコミュニケーションを取りながら食べることでもっとおいしくなる」とまとめた。アート作品の魅力などを調査した班は「古いものの良さを継承しつつ、若く新しいものの価値を受け入れており、応援できるまち」と白老の印象を語った。

 民族共生象徴空間(ウポポイ)に入り浸った学生が「教育施設と観光施設としての側面で葛藤があるのでは」と指摘する場面もあり、地田准教授は「批評性を持った報告になった。(関係者の)生の声をよく拾い、興味を持って思ったことを披露できたのでは」と評価した。

 報告会後、学生たちは参加した町民と車座になって懇談し、町大町の自営業、田辺真樹さん(64)は「(飲食店が多いなど)学生が語るまちの印象を聞き、長く暮らしている白老を新鮮に感じた」と話していた。

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