むかわ町は3日、旧穂別町で育ち、約50年ぶりに古里の地に帰ってきた吉田貢さん(72)に、企業研修型地域おこし協力隊の委嘱状を交付した。吉田さんは町穂別稲里のシオニーに派遣され、復興拠点施設等整備事業1の建設が進む温浴施設のレストランシェフとして、地元食材を活用したメニューの開発、提供を行う。
吉田さんは小学校から高校まで旧穂別町で過ごした。高校卒業後、調理師になるため大阪市の調理専門学校に進学し、札幌市で長年、居酒屋を経営してきた。いつか穂別に帰ろうと考えていたところ、むかわ町の地域おこし協力隊の募集を知り、心を決めたという。
吉田さんは「道路は昔と変わらないが、建物がまったく違っていた」と穂別地区の変貌に驚きながらも、鵡川地区と合わせて地元の食材を調べ、仕入れルートの確立などを進める。「地元の人に愛され、観光客に支持されるメニューを考えたい」と意気込みを語った。

















