上地、2時間超え激闘制す 車いすテニス

上地、2時間超え激闘制す 車いすテニス
女子シングルス準決勝、ポイントを奪いガッツポーズする上地結衣=4日、パリ(時事)

 3―4の第3セット第8ゲーム。車いすテニス女子の上地は0―30と苦境に立たされても、客観的に自身を分析できていた。「自分の思った所に打ち切ろう」。正念場で集中力が高まり、ギアを入れた。

 フォアハンドをクロスやストレートにたたき込み、4連続ポイントでブレーク。第9ゲームはサーブで相手の嫌がるコースを突いた。続くゲームで鮮やかなリターンエースを決め、2時間超えの激闘に終止符を打ち、雄たけびを上げた。「まだ早いとは分かりつつ、ちょっと感情が出てしまった」。目を潤ませながら何度も拳を突き上げた。

 ファンクートは2012年ロンドン大会から毎大会対戦している難敵。前回東京大会の準決勝でパラリンピックでは初めて破った。直近の対戦で敗れた7月のウィンブルドン選手権と同様の展開だったが、「違う自分を見せたい」と奮起した。

 3大会連続の表彰台が確定。前回決勝で屈した雪辱を懸け、21年以降の四大大会で全勝している絶対女王デフロート(オランダ)に挑む。7月の大会で3年ぶりに勝利しており、「どれだけ打ち切れるかがカギ」。成長を示し、悲願の金メダルをつかみに行く。

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