JR北海道は4日、単独では維持困難とする赤字8区間(通称・黄色線区)を巡り、「事業の抜本的な改善方策の実現に向けた実行計画」を策定したと発表した。2024~26年度の3年間に取り組む内容を記載。26年度に達成する収支の数値目標は、17年度実績と同水準とする「基本指標」と17年度比で赤字を26%削減する「チャレンジ目標」(収支改善目標)の2段階を設定した。最終的に8区間の赤字額を「約100億円」まで圧縮することを目指す。
今年3月に監督命令を受け、国から「26年度末までに線区ごとに事業の抜本的な改善方策を確実に取りまとめる」ことを求められている。JR北では4~8月に8区間の24~26年度の具体的取り組みや収支目標などを関係者と検討、協議し「実行計画」をまとめた。
具体的取り組み内容は、「徹底した利用促進」「徹底したコスト削減」「あるべき交通体系に関する徹底的な議論」の三つの観点で整理。各線区については(1)観光利用(2)都市間利用(3)生活利用―の三つの特性を定義した。
各線区の収支の数値目標については、「アクションプランの計画期間で目標を達成できなかった17年度実績を『基本指標』として設定した」(村林健吾取締役)と説明。さらに利用促進やコスト削減に徹底的に取り組むため、難易度の高い「チャレンジ目標」を設けた。
室蘭線(苫小牧―岩見沢)の場合、基本指標は「線区収支が赤字12億3300万円、輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人員)439人」。ここからチャレンジ目標として6億700万円の赤字削減を掲げた。
日高線(苫小牧―鵡川)の基本指標は「線区収支が赤字4億2600万円、輸送密度449人」。ここからチャレンジ目標として1億3900万円の赤字削減を目指す。
室蘭線と日高線の線区の特性としては「生活利用」と「観光利用」の二つを位置付けた。両線区とも主な取り組みとしては、沿線住民の利用促進に向けたモニター調査の実施▽地域の観光資源や二次交通と連携した観光誘客の実施▽設備のスリム化の推進、利用実態に合ったダイヤ設定の協議―の3本を掲げた。
基本指標では、8区間のトータルの線区収支は135億1000万円の赤字。これをチャレンジ目標で35億2000万円改善させて、赤字を約100億円まで圧縮させる計画だ。
村林取締役は8区間の取り組みについて「まだメニュー出しの段階。できるだけ早く、地域の皆さんと具体的な中身を詰めていきたい」との姿勢だ。また、目標達成は路線存続の条件とはしないことも強調。目標を達成しても約100億円の赤字が残るが、「赤字を当社を含め誰がどのように負担していくか、最終的には相談していきたい」と述べた。
















