苫小牧高専サッカー部が函館市で14日から行われる第57回全国高等専門学校体育大会兼第60回全国高等専門学校選手権大会に道第1代表として出場する。今回の道予選では8連覇を達成した。前々回の2022年は準決勝進出の3位と大健闘しており、今回は創部以来初となる決勝進出を目指している。自身同部出身でチームを率いる教員の長尾昌紀監督(31)は「技術がある選手は多い。総力をもって戦ってきたい」と意気込みを語る。
同大会には各都道府県・ブロックで開催された大会で勝ち抜いた16チームが出場。すでに組み合わせも決まり、1回戦では九州・沖縄代表の大分と激突する。
苫高専は7月6、7両日に旭川市で行われた3チームによる全道高専大会で8大会連続の優勝を決めた。釧路を2―1(0―1、2―0)で下し、旭川と1―1(0―1、1―0)で引き分けながらも、釧路―旭川が引き分けていたため、2試合トータルの勝ち点4で2位旭川、3位釧路の両校を上回った。
「優勝はしたけれど、勝ち切れず悔しさの残る内容もあった。その悔しさを全国大会にぶつけてみたい」と振り返る長尾監督はサッカーの部活と学業を両立させた苫高専卒業生で現在は創造工学科応用化学・生物系の助教。現チームについて「守備第一で失点をとどめ、ボール奪回後はスピード感をもって攻めるサッカーを追求してきた」と話した。予選突破後の真夏から現段階まで技術と共に筋力アップとスタミナ錬成にもとりわけ時間を割き、強化した。
6人いる5年生のうち、主将でMFの寺田快(19)は全国3位経験メンバーでゲームメーカー。「決勝戦へ行って歴史を変えることに挑む。優勝旗を苫小牧に持ち帰るのが目標」と率直。一昨年まで大会5連覇を果たした鹿児島を筆頭に、優勝を狙いに来る各地のライバルは多いが、「体力的にも鍛えたので、九州、本州の強豪とも戦えると思います」
4年生がいないながらも長尾監督は、3年生MFのドリブラー後藤遼樹(17)の状況打開力やセービングが巧妙な2年生GK小幡歩武(16)の堅守にも期待し、「上下級生で雰囲気のいいチームをつくり上げている」と語った。卒業生たちから闘志のバトンを引き継いだ総勢26人でひのき舞台に挑む。監督は「5年生に全国での試合経験を生かしてもらいたい。1~3年生を引っ張ってくれれば」と期待する。

















