苫小牧市内ではコロナ禍前、ほとんどの町内会が敬老会を開いていたが、高齢者の増加や感染症への懸念などを背景に開催を見合わせる町内会が増えている。今年は全82町内会のうち4割が敬老会を開かず、記念品配布などの代替事業を計画している。菓子や商品券などのほか、防災用品を記念品に選ぶ町内会もあり、時代に合った敬老祝いが模索されている。16日は敬老の日。
市総合福祉課は例年7~8月、敬老会開催の有無を把握する意向調査を行っている。今年も全町内会から聴き取ったところ、「実施する」と回答したのは47町内会(57%)で、「実施しない」は31町内会(38%)、4町内会が未定、不明だった。
実施しないと答えた町内会の多くは、75歳以上の住民に記念品を配っている。
もえぎ町町内会は昨年、歩くのが困難な高齢者を役員が送迎するなどし敬老会を開いたが、今年は商品券の贈呈に替えた。川平一幸総務部長は「自宅玄関までも歩くのがやっとという人もおり、敬老会に出たくても出られない人が増えた」と指摘。「役員が記念品を届けることで高齢者の見守りにもつながったので、この形にして良かったという声もある」と言う。
拓勇東町内会は2020年以降、敬老会を中止し、対象者に記念品をプレゼント。2年前からは防災用品を贈っている。今年は圧縮タオルやばんそうこう、緊急時に居場所を知らせるホイッスルなど災害時に必要な最低限の物品を詰めた「防災ポーチ」を約320人に配布。山端豊城会長は「仮に敬老会を開いても300人を収容できる会場がなく、分散開催など主催側にかかる負担も大きい。生活に役立つ物品を贈ることで喜んでもらっている」と語る。
記念品は16日までに届くように郵送。受け取った帰山眞紀子さん(77)は「高齢になり災害の不安が増していた。いつかは用意しなければと思っていた物なので、敬老祝いにもらえてうれしい」と喜んでいた。
住民交流の機会として、敬老会を継続する町内会も多い。糸井西町内会はコロナ禍で中断していた敬老会を昨年、再開。今年は15日に予定しており、三原喜一副会長は「会員の要望があり、敬老会を続けている。町内会未加入の人も対象なので、いい交流の機会になっている」と語る。
















