4候補が札幌に集結 「政権交代」へ熱く論戦 裏金事件厳しく批判 立憲民主党代表戦

野田佳彦氏

 7日告示された立憲民主党の代表選(23日投開票)は16日、野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4候補が地方遊説で札幌に集結した。立会演説会、候補者討論会、共同記者会見を相次いで開催。自民党派閥の裏金事件への批判を追い風にした「政権交代」へ向け、各候補が熱い論戦を展開した。

 投開票まで1週間に迫った札幌の地方遊説では、中央区の大通公園で立会演説会を開催。道内の党員・地方議員票獲得へ向け、4候補が次々にマイクを握った。

 「政権交代前夜」と位置付ける野田氏は、「別の集会で小学生から、政治の信頼をどう取り戻すかという質問があった」とし、「まずは政治資金パーティーには厳しくメスを入れなくてはならない」と強調。その政治資金は相続税がかからず、ジュニアたちに引き継がれていく仕組みを紹介した。自民党総裁選に出馬する「世襲議員が今、何をやっているか。解雇規制を緩やかにする。親の金で留学し、親の地盤を引き継いで安定している立場の人が、思い付いたようなことを言うんじゃない」と厳しく批判。「私は世襲政治を改めていく」と声を振り絞った。

 「人間中心の経済」を政策の柱に掲げる枝野氏は、「働く皆さんの賃金は30年間、実質的には全く上がっていない」と切り出し、「9割は自民党が政権を握っていた。特にこの10年は安倍1強と言われる中で、好き勝手やってきた結果がこうですよ」とアベノミクスの失敗を指摘。「国民生活を痛め付けながら、一方で自分たちは裏金を作っていた。こんな政治を許しているから、私たちの生活は良くならない」とぶち上げた。「規制緩和だ、競争だ、自己責任だ」という自民党政治ではなく「目指す方向を変えませんか。人間中心の経済へ」と政権交代の必要性を訴えた。

 「日本を伸ばす」をキャッチフレーズに再選を目指す泉氏は、裏金問題について「20年近くも受け取っちゃいけない金を受け取って、支持基盤を増やしていた」とし、「そんなものは一発退場、レッドカードだ」と厳しく批判。「こんな政治は許さないという判断を、ぜひ次の総選挙で」と語気を強めた。代表に就任した3年前は「本当に厳しい状況だった」と振り返り、今年4月の衆院補選で全勝するまでに「党は間違いなく再生してきた」と強調。「自民党を調子に乗らせない。競争できる政治をつくらなければいけない。今こそ大同団結して、政権交代に向かっていきたい」と訴えた。

 「教育×経済=国民生活の底上げ」を政策の軸に据える唯一の女性候補の吉田氏は、「一番伝えたいことは、生活者の目線」と切り出し、国民は「今、物価高で本当に苦しい思いをしている」と指摘。消費税の食料品のゼロ税率で「暮らしを支える。それをやらせていただきたい」と力を込めた。個人消費にも触れ「2012年の民主党政権時代を100とすると、今は87まで下がっている。自民党政権で悪くなっているんですよ。株価は高くなったが、私たちの暮らしは下がった」と強調。「もうアベノミクスはやめて、一人一人の暮らしの底上げのため、政権交代を行っていきたい」とボルテージを上げた。

 4氏は市内のホテルで「エネルギー・農政」を主要テーマに討論会も開催した。野田氏は「裏金事件というのは脱税事件と私は思っている」と述べ、自民党総裁選の9人の候補は「新しい事実がない限り再調査しないという。全くやる気がないということ。深い反省がない。そしてけじめがついていない」と切り捨てた。

 告示以降、地方遊説は札幌が10カ所目。郵便投票の締め切りの関係で、地方遊説の最後の会場となった。

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