厚真町は17日、公用車1台を車検切れの状態で19日間運転していたことを明らかにした。同日開会した町議会定例会で報告した。
町によると、公園等維持管理用の小型貨物トラックで、8月9日に車検が満了していたが担当職員が手続きを失念し、今月9日まで会計年度任用職員2人が運転していた。同日、担当職員が気付いて車検整備手続きを開始し、10日に苫小牧署に報告した。走行日数は19日間、走行距離は857キロで、車両の故障や事故はなかった。他の公用車にも車検切れはないという。
宮坂町長は「行政機関に対する信用を失墜させる事案であり、町民の皆さまにおわび申し上げる」と陳謝し、「コンプライアンス(法令順守)の徹底と再発防止に取り組む」と述べた。
また、町が茨城県の企業に376万円の支払いを命じられた損害賠償訴訟で、町の控訴が8月6日の二審判決で棄却されたことも報告した。訴訟は、町が2012年、同企業が町内に所有する工場の動産を町税滞納で差し押さえた後、公売対象外の機械を赤平市の事業者に引き渡したとして、企業が22年3月に起こした。札幌地裁は24年1月、町の過失を認めて賠償金の支払いを命じ、町と企業の双方が控訴していた。企業側が最高裁に上告しており、年内に判決が言い渡される見通し。
宮坂町長は「12年前の事務手続きに瑕疵(かし)があり、相手方に損害を与えたことは行政不信を招く事案であった。職員への指導を徹底し、適正な事務作業の執行に努める」と語った。
定例会では、一般質問に町議7人が登壇し、少子化対策や物価高騰対策などで町と議論を交わした。

















