道内企業実態調査 価格転嫁率48.9% 前回比5ポイント上昇、過去最高 業界間で格差も

道内企業実態調査 価格転嫁率48.9% 前回比5ポイント上昇、過去最高 業界間で格差も

 帝国データバンク札幌支店は、価格転嫁に関する道内企業の実態調査(2024年7月時点)結果を発表した。コスト上昇分に対する販売価格への転嫁度合いを示す「価格転嫁率」は48.9%となり、前回調査(24年2月、43.9%)から5ポイント上昇し過去最高となった。ただ、依然として5割以上を企業が負担している。

 転嫁率はコストが100円上昇した場合、48円90銭を販売価格に反映していることを示す。企業からは「仕入れ価格の上昇は販売単価の上昇と捉え、得意先に辛抱強く伝え続けた」(家庭用電気機械器具卸売)、「時世にあった見積もりを提示して仕事を受注しているので大体転嫁できている」(冷暖房設備工事)との声が寄せられている。

 価格転嫁率の業界別では、「卸売」が64.3%でトップで、唯一6割を超えた。これに「建設」(52.5%)、「製造」(50.1%)が続いた。企業からは「個別受注で原材料の時価で見積もりを行うため、価格に転嫁しやすい」(一般土木建築工事)との声が聞かれる一方、「価格アップは新規顧客の獲得において障害になると感じる」(学習塾)と値上げによる客離れを危惧する声も。業界・業種間で価格転嫁の状況に格差が生じている。

 自社の商品・サービスに対しコストの上昇分を「多少なりとも価格転嫁できている」道内企業は77.4%と8割近くに上った。内訳は「2割未満」が14.9%、「2割以上5割未満」が17.6%、「5割以上8割未満」が23.0%、「8割以上」が17.0%、「10割全て転嫁できている」は4.8%だった。

 一方、「全く価格転嫁できていない」企業は10.1%。前回調査(10.6%)から0.5ポイント減少した。企業からは「再販商品の取り扱いがほとんどであり、定価が決まっているため価格転嫁することが難しい」(紙類・文具・書籍卸売)と業界特有の事情を抱える企業もある。依然として約1割の企業が全く価格転嫁できていない。

 調査は7月18~31日に道内企業1149社を対象に実施。517社から回答を得た。回答率45.0%。

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