白老町の大塩英男町長は27日、苫小牧民報の取材に対し、北海道栄高校(白老町緑丘)の運営母体、学校法人京都育英館(京都市、松尾英孝理事長)が同校を、同じく運営する北洋大学(苫小牧市錦西町)内に来年秋にも移転する方針を町に伝えたことを受け、「10月中にも移転慰留に向けて関係団体と共に学校側へ働き掛けたい」との考えを明らかにした。
大塩町長は、17日に松尾理事長と役場で会談した際に同高校の移転方針が告げられて以降、「(道栄高の前身の)北海道日大高校や北海道桜丘高校時代を含む卒業生、またスポーツ分野の部活動の部員の保護者などから、さまざまな心配の声をいただいている。学校に残ってほしいものと認識している」と語る。
町の各種地域イベントで同校の生徒らが披露する吹奏楽やダンスを、これまで多くの町民が楽しみにしてきたことなども踏まえ、「道栄高の生徒の姿が町内で見られなくなることは、まちが活気を失うことと同じだ」と訴える。
17日の会談を改めて振り返り「(町では)現地での建て替え方針が進んでいるものと認識していた。移転方針を聞かされた時は、まさに『寝耳に水』の感覚だった」とし、まちづくりに関わる複数の団体と移転慰留の申し入れなどをする準備を進めている。

















