苫小牧市在住の農民文学賞作家、森厚さん(72)がこのほど、5年越しでまとめた自身2冊目の詩集「ラヴィリンス」=写真=を出版した。「言葉の衝突と跳躍を意識して書いた」という短編詩を中心に編集しており、日常の中で感じる生身の人間のありようが飾り気のない感性の比喩で表現されている。
主に小説やエッセーを執筆し、本紙の釣り倶楽部面(木曜日)でコラム「釣り旅日記」を長期連載している森さんにとっては、1971年に著した「展覧会」以来の詩集。折に触れて書きためたものを「ヘルスランド」「かげろう」「みちひき」「診療室」など8のテーマに分けて46編の作品を載せた。
特に「ヘルスランド」「診療室」の章は、現実をイメージの世界と融合させて描き出し、文章を紡いだ。「青白い光が粒子に砕けて キラらら降りそそぐ 燐光を振りかけられた錆だらけの毛髪は蛍に発光する 首を折って 足を折って 肩も腕も折って家畜のようにうなだれているあっちにもこっちにも 微粒子となった月の残滓 ソナタは降りそそぐ…」(ラヴィリンス―診療室)。鋭角的な暗喩の文章が印象的だ。
森さんは「詩だけれども、散文を変形した文章で書いた。土台に文章を積み上げて作るのが小説なら、今回の詩は言葉をぶつけ合ってそのハレーション、響き合いを実験した」と話している。
本はA5判で66ページ。販売はしないが、210円分の切手を貼った発送用の封筒を同封して森さん宛てに送れば1部贈呈する。発送用封筒には住所、氏名をあらかじめ記入する。
送り先は、郵便番号053―0853、苫小牧市花園町3の3の18。問い合わせは森さん 携帯電話090(1646)4037。
















