道企業局の上田慎二配水施設建設室長は9日、ラピダス(東京)が千歳市に建設中の次世代半導体工場で2027年の本格稼働時に使用する水を、苫小牧地区工業用水道(工水)から供給するための設備工事について、「整備期間の短縮が期待できる発注方法として、一つの事業体で設計と施工を一体的に行う『デザインビルド方式』を検討している」と明らかにした。同日の道議会決算特別委員会で、村田光成氏(自民党・道民会議)の質問に答えた。
上田室長は苫小牧工水から千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」の工場までの配水管整備(既存の配水管を北方向に22キロ延長)について「道道や市町村道を中心とする公道地下に敷設するルートが、地質などを勘案した施工性などから最適とされている」と説明。道企業局として「道路管理者やJRなどの関係機関と円滑な工事に向けた調整、協議を行っている」とし、27年の本格稼働前の完成を目指して「ラピダス社が求めるスケジュールに間に合うように万全を期していきたい」との姿勢を示した。
中川浩利氏(民主・道民連合)は、苫東への進出を検討している企業から、ラピダスの進出で苫小牧工水の「水の確保は大丈夫かとの不安の声が寄せられている」と指摘。苫東への企業誘致に影響が出ないよう、道の対応を迫った。
奥河俊明工業用水道課長は、22年度末時点の苫小牧工水の未契約水量は日量約5万3000立方メートルで、ラピダスからは27年に日量最大2万4000立方メートルが必要との申し出があったことを説明。「現時点の未契約水量から既に申し込みがある事業者とラピダスの必要水量を単純に差し引くと、苫小牧工水の供給可能量は日量で約2万5000立方メートルとなる」と明らかにした。
苫東への企業誘致への影響を懸念する声については、「企業局としては、経済部や苫小牧市と連携しながら、企業立地の動向や工水需要の把握に努める」ほか、「相談のあった企業に対して丁寧に情報提供や状況説明を行うなど適切に対応していく」と述べた。
















