道は2024年度、老朽化する札幌市中央区の知事公館・近代美術館エリアの利用構想を策定する。16日に開いた道有財産等有識者会議で、その策定に向けた施設ごとの「基本的な考え方」を示した。登録有形文化財の知事公館は保存・保全する考えだが、築43年が経過し現在使われていない知事公邸については解体する方針だ。
同エリアは、市営地下鉄東西線の西18丁目駅に近い、都心の一等地。敷地面積は知事公館エリアが5万6164平方メートル、近代美術館エリアは1万9152平方メートルの計7万5316平方メートルある。鈴木直道知事は緑豊かな都心の好立地を生かし再整備で、「魅力あふれる文化、芸術、歴史の発信拠点」を目指している。
このうち知事公邸は1980年完成で、間取りは9LDK、延べ床面積は421平方メートル。鈴木知事は19年4月の1期目就任当初は公邸で暮らした。だが、老朽化が著しく、今後、長期的に使用していくには約7000万円の工事費が見込まれることや、維持管理にも多額の費用を要することから、同年9月に廃止を表明し、同年10月に退去。近くのマンションに転居し、知事公邸として借り上げ対応したことで、年間経費は約1000万円低減しているという。
「基本的な考え方」では、知事公邸や、現在は空き家となっている副知事公邸や道警本部長宿舎など計8棟を老朽化のため解体する方針。同じエリアにある迎賓機能を持つ知事公館は、「歴史ある登録有形文化財として適切に保存・保全」するが、公館と接続する建物は文化財でないため解体する。緑地については環境の維持・保全を図りつつ、「地域の憩いの場としての機能充実」を検討する姿勢だ。
一方、道立近代美術館は、今年7月に道教委がまとめた「リニューアル基本構想」(中間報告)に基づき検討する。整備方法として(1)既存施設を活用する方法(改修+収蔵庫増設)(2)現在の敷地内で建て替える方法(現地新築)(3)知事公邸等が所在する区域へ移転する方法(移転新築)―の3案が示されている。同じエリアにある三岸好太郎美術館に関しては、当面、現施設を適切に維持管理しつつ、「近代美術館の整備方法を踏まえた対応を検討」していく。
















