「不便」「考え直して」 道南バス市内路線再編素案に不満の声

市と道南バスが開いた住民説明会。再編案の改善を求める声が相次いだ

 道南バス(室蘭市)がまとめた苫小牧市内の路線バス再編の素案に対し、利用者から「不便になる」「考え直して」などの不満の声が上がっている。路線再編で便数は約1割減り、地域や時間帯によっては便自体がなくなったり、別の停留所利用を余儀なくされたりするためだ。市は町内会や市民への説明を続け、できる限り対応する考えだが、来年度予定の路線再編まで時間が限られている。

便数1割減18路線に    

 路線再編は、利用者の減少や運転手の不足などを背景に、2024年度の実施を予定している。公共交通を安定して維持するため、便数は現行(平日351便、日曜・祝日297便)と比べて約1割減とする方針。市と同社は希望する町内会を対象に個別説明を行っている他、6、9両日に市内3カ所で説明会を開催。昨年11月に示した試案を基に、市民の声も踏まえて検討を重ねている。

 同社の再編案は当初、現行の19路線を統廃合して15路線に改める計画だったが、現在は18路線とする案を示している。夜間に1便運行する▽「101」空港北口線(新千歳空港―アルテン前)▽「102」光洋澄川線(苫小牧営業所―錦西営業所)▽「103」沼ノ端勇払線(苫小牧駅前―勇払正門)―の3路線を追加した。

 廃止は6路線、統廃合は4路線。停留所は13カ所を廃止するため、利用客によっては最寄りの停留所に移り、補完する路線を使うことになる。同社は、高校生らの通学や高齢者の利用、JR北海道との接続を踏まえ、ダイヤを設定していると説明する。「11」澄川錦岡線ではJR錦岡駅を運行するように路線を変えるなど、駅利用者の利便性を高めるための配慮も示している。

病院への利用遠回りに

 しかし、住民説明会では改善を求める声が噴出した。汐見町の無職木戸功さん(81)は、利用している「22」市立病院港町循環線が廃止予定。再編後は新設される「07」「08」西循環線を使うことになるが、停留所が170メートル離れることになり「市立病院に行くのに毎週利用するが、循環線は今までより遠回りになる」と肩を落とした。

 明徳町の主婦(65)は市中心部への移動に「03」鉄北北口線や「11」澄川錦岡線などを利用しているが「時間帯によってバスが次々と発車して焦る。錦岡駅から運行する便も少ない」と意見。青雲町の男性団体職員(67)は「目的地へ向かう人が利用しやすいダイヤを考えてもらいたい」と要望した。

不安解消容易でなく    

 市は14日まで路線再編に関するアンケートも行うなど、再編に市民の声を反映するため、積極的に広聴活動を展開してきた。ただ、同社のバス運転手は9月現在、18人が不足しているといい、路線再編を素案通り実施しても12人不足。利用者数の減少傾向も続く中、同社は再編案を年内に道運輸局に申請する構えだ。市まちづくり推進課は引き続き、市民の相談などを受け付けているが、利用客の不安や懸念を解消するのは容易ではなさそうだ。

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