最初で最後、インカレに闘志 創部4年目の北洋大女子バスケ部快挙 バスケットボール

最初で最後、インカレに闘志 創部4年目の北洋大女子バスケ部快挙 バスケットボール
躍進を続け、創部4年で目標のインカレ出場を決めた北洋大女子バスケメンバー

 苫小牧市の北洋大学女子バスケットボール部が、2020年創部以来初の全日本大学バスケットボール選手権大会(12月2~17日、東京都など、インカレ)への出場を決めた。来春は廃部だけに、選手6人は「支えてくれた方々に感動を与えられるよう、これまでの全てをぶつけて挑みたい」と意気込んでいる。

 同部は20年4月に創部。埼玉県で中学チームを日本一、高校チームをウインターカップベスト16に導いた指導歴を持つ、一ノ瀬和之監督が発足させた。

 初期メンバーは2人から活動を開始。21年に新人5人が入部し、北海道学生連盟の3部リーグに初参戦。5on5の練習もままならない少数精鋭のチームだが、巧みなチームワークと強いインカレ出場への思いを胸に、毎年リーグ昇格を果たしてきた。

 今季は北海道1部リーグを舞台に躍動。10チームによるインカレの切符を懸けた壮絶な総当たり戦を7勝2敗で2位、上位6校が進んだ順位決定リーグ戦でも好成績を収めて総合2位に輝いた。優勝したライバル校の星槎道都大には一歩及ばなかったが、一ノ瀬監督は「創部してから計画通りに昇格し、インカレ出場の目標を達成した。有言実行を果たした選手の頑張りをたたえたい」と称賛した。

 創部初期メンバーの曽根有紗(4年)=札幌山の手高出=は180センチの長身センター。チームの大黒柱としてゴール下のリバウンドなど攻守でチームを支えている。「最後の大会。バスケを楽しんで全力を注いで戦う」。同じく初期メンバーの梶原理奈(4年)=埼玉栄高出=も176センチの長身センターで泥くさいプレーを武器にプレー。「北洋大の強みは走るバスケ。自分の役割を果たしてチームを支えたい」と話した。

 主将の桜庭莉李亜(3年)=北海道栄高出=はメンバー唯一の苫小牧出身選手。1年時には春季大会の新人王にも選出され、シューティングガードを担う。インカレを懸けた一戦でも、持ち味の3点シュートなどで得点を量産し、個人賞「スリー王」に選ばれた北洋大屈指の得点源。「集大成を迎え、課題や長所も明白。インカレではやってやるぞ―という気持ちで一丸となって戦いたい」と闘志を燃やした。

 高橋こはく(3年)=埼玉栄高出=は司令塔ポジションのガード。的確な動きの指示とチャンスメークなど多彩なプレーを見せる。「インカレ出場で満足はしていない。会場に来てくれる家族や関係者に感動を与えられるよう、北洋大らしさを出していきたい」と話した。

 スピードある會田芽夢(3年)=埼玉栄高出=はフォワードとしてゴール下への切り込みで得点の道を切り開いてきた。「良い流れでインカレ出場を決められた。勢いを大切に一試合でも多く勝ち上がっていきたい」。

 体を張ったプレーで攻守に活躍するパワーフォワードの小久保瑞希(3年)=北星学園女子出=は「インカレ出場を目標に入学し進んできた。体を張った守りから攻撃のチャンスをつくりたい」と意気込みを語った。

 少ない人数ながら進み続けた同チーム。来年は廃部が決まっており、メンバーは最初で最後の大会に向かう。笑顔をテーマとした「笑(しょう)バスケ」を掲げ、精鋭6人は最高峰の舞台に士気が高まっている。一ノ瀬監督は「見に来てくれる方々に感動を与えられるようなプレーで、最後に選手とインカレの舞台を楽しみたい」と語った。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る