苫小牧市は2024年度から3年間の市高齢者保健福祉計画・第9期介護保険事業計画の素案をまとめた。「高齢者が健康で生きがいを持ちながら、安心して暮らし続けられる地域共生社会の実現」を基本理念に掲げ、介護保険制度の運営を維持するとともに地域での支え合い活動の推進も目指す。12月7日に開会する市議会定例会に計画素案を報告する。
市の統計によると、苫小牧の高齢化率は10月末時点で30・41%に上り、65歳以上の高齢者は5万人を超える。昨年9月末時点で高齢者世帯の約半数が独り暮らし、夫婦世帯が約3割で、8割近くが高齢者のみの世帯となっている。要支援・要介護認定者数は9324人、認定率は18・4%だった。
市が昨年12月に実施した市民アンケートでは、要介護3以上の家族を自宅で介護する人の約9割が掃除や洗濯などの家事、金銭管理、生活上の諸手続きを自ら行っていると回答。医療や介護サービスを活用しながら自宅で暮らし続けたいと考える人が多い一方、介護サービス未利用者は約半数が介護保険料の負担を重く感じていることが分かった。
介護事業所への調査では、約4割が介護職員の確保に苦慮していると回答。介護職員や訪問介護員などで欠員が生じている事業所は160カ所中約2割の35カ所で、欠員数の合計は約112人に上った。
市介護福祉課は今後も高齢化率や要支援・要介護の認定率が上昇し、介護を取り巻く課題はさらに深刻化すると予測。待機者が出ているグループホームや特別養護老人ホームなどの施設整備、外国出身者を含めた介護人材の確保支援、職員の育成―など73の施策を盛り込む方針。また、住民相互の支え合い活動や市民主体の生活援助活動の重要性が高まっているとして、市内各所で展開されている地域活動を紹介する資料も添付することにしている。
27日に市役所で開かれた介護保険事業等運営委員会では、委員12人が素案を審議。介護現場では人材に加え、通院などに使用する車両も不足していることを指摘する声が目立った。市は12月15日から市民の意見公募(パブリックコメント)を実施し、来年3月までに成案化する予定。
















