9月末に閉店した苫小牧市錦町の老舗酒販店「福士商店」の元従業員、池田芳彦さん(41)が新しい酒販店「池田酒店」を市内王子町1の市道駅前本通り沿いに開店した。同店の故福士徳彦社長の教えを胸に、福士商店で培った経験や酒蔵とのつながりを生かし、地酒の魅力発信に力を入れている。
池田さんは苫小牧市出身。営業職や飲食業などを経て、2015年に福士商店に入った。酒蔵への発注や飲食店への配達などを担当し、日本酒の奥深さ、土地の風土を体現した酒造りに魅了された。福士社長が閉店を決めたことで、池田さんも今後について考える中、徐々に独立を意識するようになった。
9月30日に福士商店が創業約1世紀の歴史に幕を閉じ、池田さんも退社。一般酒類小売業免許の取得など新店の準備を進める中、10月に福士社長の訃報に接した。池田さんは福士社長が亡くなる9日前に会ったといい「店の心配をしてくれた」と感謝。「社長室に飾られていた『酒は心にはじまる』という言葉をいつも思い、仕事に励みたい」と決意を新たにした。
池田酒店は今月13日にオープンした。全国各地の酒蔵約20社から日本酒や焼酎、果実酒など約150種類をそろえた。福士商店の看板商品だった朝日酒造(新潟県)の「久保田」、出羽桜酒造(山形県)の「出羽桜」などが棚に並ぶ。道内では同店のみで取り扱っていた久保田の「呼友」も、2024年以降に販売する見通し。飲食店への卸売りも強化していく。
さらに今後は店舗2階で酒蔵の関係者を迎えて話をしてもらったり、その土地の食と日本酒を楽しんだりするイベントも検討している。池田さんは「店で取り扱う日本酒を増やしたい。ホスピタリティーを大事に、あまり詳しくない方も気軽に相談していただき、日本酒の良さを伝えたい」と意気込んでいる。
営業時間は午前10時~午後7時。年内は無休で、年明け以降、定休日は日曜と祝日。購入客に店舗東側駐車場の王子娯楽場パーク(表町)30分無料券を渡す。問い合わせは同店 電話0144(82)9108。
















