夕刊時評 課題

夕刊時評 課題

 調べたいことがあって手元の年表「岩波ブックレット 年表昭和・平成史」を開く。用件とは別の項目に目を奪われて忘れた過去の多さにあきれながら、別の捜しものを始めることが、よくある。

 卓上計算機「カシオミニ」の発売は1972年8月2日のことだという。緑色に光る6桁の文字盤があり、加減乗除の得手不得手を言わずに計算してくれた。日本語文書の作成機(ワードプロセッサー)「富士通・マイ・オアシス」が登場したのは82年の5月6日とか。悪筆と誤字脱字、当て字の放逐は報道関係者の長年の課題だったが、解決への道筋が見えた気がした。最初の機械は75万円もしたそうだ。自分は私物として購入した別のメーカーの安価な製品の国語力に圧倒されていた。そして、携帯電話やパソコンが普及、瞬時に世界とつながるインターネットの時代。今はそれらすべての機能が手のひらほどの大きさの、ずっしり重いスマートフォンの中に収まっている。

 よそ見をしていると振り落とされるほどの速度で機械や電算機が普及した、この50年。自分が取り残されていることに改めて気付かされる年の瀬。来年は生成AI(人工知能)を問う議論も、さらに本格化しそうだ。もちろん世界の平和が最大の課題。大忙しの新年が迫る。(水)

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る