女王ルンビ、確かな功績 高梨は好敵手引退惜しむ スキージャンプ

女王ルンビ、確かな功績 高梨は好敵手引退惜しむ スキージャンプ
ワールドカップで総合優勝を果たし、トロフィーを手にするルンビ(中央)。右は高梨沙羅、左はアルトハウス=2018年3月25日、ドイツ・オーベルストドルフ(AFP時事)

 【パリ時事】ノルディックスキー・ジャンプ女子で2018年平昌五輪金メダルのマーレン・ルンビ(29)=ノルウェー=が昨年12月に引退を表明した。世界選手権でも2度の優勝を誇り、ワールドカップ(W杯)では17~18年シーズンから総合3連覇。高梨沙羅(クラレ)ら日本勢の強敵として活躍し、W杯通算勝利は63勝の高梨に次ぐ女子歴代2位の30勝を挙げた。

 ルンビは地元での記者会見で「ずっと長い間(引退を)考えており、今がベストのタイミングだと感じる」と語った。以前から体重管理に悩んでおり、連覇が懸かっていた22年北京五輪出場を断念したことも。ただ、引退の理由はそれではなく、モチベーションの低下などを挙げた。

 成績以外の面でも、ルンビの功績を評価する声が相次いでいる。男女平等を訴え、女子選手の地位向上や多くの国での競技発展に大きな役割を果たした。地元メディアによると、母国の関係者は「今の代表があるのは彼女の努力が大きい」と指摘。社会的な活動にも積極的で、競技以外で表彰される機会も多かった。

 女子のW杯が始まった11~12年シーズンの以前からしのぎを削ってきた高梨は「ずっと一緒に戦ってきた仲間なので寂しい」と引退を惜しむ。「彼女がファンの皆さんや選手たちに与えた影響は大きい」とも口にし、2歳上のライバルが特別な存在だったことを強調した。

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