新型コロナウイルス感染症治療薬の「パキロビッドパック」は、重症化リスクが低い患者では死亡や入院のリスク低下に寄与しない可能性があると、カナダの研究グループが発表した。
研究グループは、カナダで登録したコロナ患者6866人(年齢中央値70歳、女性3888人)を4グループに分類。コロナの重症化リスクの程度で分け、(1)重度の免疫不全状態(2)中程度の免疫不全状態(3)基礎疾患がある(4)70歳以上のワクチン未接種者など―の各グループについて、パキロビッドパック使用者と不使用者で、28日以内の死亡や緊急入院のリスクを比較した。
その結果、より重症化リスクが高い(1)と(2)のグループでは、パキロビッドパック不使用者に比べ、使用者の死亡・入院のリスクが(1)グループは2.5%、(2)グループは1.7%低かった。一方、(3)と(4)のグループでは、不使用者と使用者の間で統計学的に有意な差は認められなかった。
(メディカルトリビューン=時事)














