今永、生き方変える米挑戦

今永、生き方変える米挑戦
WBC1次リーグの韓国戦で、力投する日本の今永=2023年3月、東京ドーム

 「生き方を変えるのは今しかない」。米大リーグ挑戦を表明した昨年11月の記者会見で力強く語った今永。カブスとの契約合意が9日に報じられた左腕が、新たな一歩を踏み出す。

 プロ1年目の開幕から先発入りし、2019年に自己最多の13勝を挙げるなど着実に実績を積んだ。将来の大リーグ移籍を希望する発言をしたのはその頃から。「『お前がメジャーで通用するわけないだろう』とか、いろいろな雑音が入ってきた。そういう声を入れないように生きてきた」。本来は他者の評価を気にしてしまう性格というが、夢の実現へ強い気持ちを持って投げ続けてきた。

 実際は球界屈指の左腕として評価されるようになっても、なかなか米移籍に踏み切れなかったが、節目の30歳を迎えて心境に変化があった。「野球を終えたその先の人生を考えた時に、このままだと自分にうそをついている気がした」。球団やチームメート、メジャー経験者に背中を押され、このタイミングでの挑戦を決意した。

 昨年11月の会見では「期待よりも不安の方が大きい」と率直に吐露。それでも、「ふさぎ込んでいる人が僕の挑戦を見て、『私もちょっと頑張ってみよう』と思うような選手になりたい」と口にした。WBC決勝の米国戦で先発マウンドに立った自信も胸に、新天地で理想の姿を追い求める。

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