【ビスワ(ポーランド)時事】14日に行われたノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子個人第13戦で、小林陵侑(チームROY)が1回目5位から逆転で今季初勝利、通算31勝目を挙げた。改築されたばかりのジャンプ台にきっちり適応。強さや向きの変化が激しかった風の条件も味方にした。
3度目の総合優勝を果たしたジャンプ週間後、最初のW杯個人戦。首位クラフト(オーストリア)と6・8点差で折り返し、「僕だけいい風が当たれば、(優勝は)ワンチャンあると思っていた」。2回目は有利な強い向かい風に乗り、ヒルサイズ越えの最長139・5メートルにガッツポーズ。クラフトら残る4人はスタートゲートが下がって風も弱まり、「申し訳ない気持ち。ラッキーだった」と謙そんした。
「しっくりきていない」と手を焼いていたジャンプ台。前日のスーパー団体は試技を飛ばず、審判台から他の選手を観察して良いイメージを膨らませていた。この日は新しいブーツを使い、不安定だった助走姿勢も改善。男子日本代表の作山ヘッドコーチは「修正が圧倒的に早い。ジャンプ台の形状をイメージしながら、自分のジャンプに落とし込める」とうなった。
ジャンプ人気の高い現地のファンから、地元選手のような大声援を受けた。「みんなすごく応援してくれるので緊張した。応えられてよかった」。ポーランドで続く残り2戦も大飛躍で沸かせたいところだ。

















