21日に広島市内を舞台に開かれる、天皇盃第29回全国都道府県対抗男子駅伝競技大会の北海道代表に、北海道栄高駅伝部から佐々木朱里(3年)、鼻野木悠翔(同)、雪田圭将(2年)が選出された。3人は「全力を出し切り、良い走りをしたい」と意気込んでいる。
同大会は中学(2、6区)、高校(1、4、5区)、大学・社会人(3、7区)と世代を超えた選手らで編成する、全7区間48キロのたすきリレー。高校枠は、札幌山の手の選手を含む4人が選出され、当日は3人がレースを担う。佐々木、鼻野木は5000メートル走の今季記録が道内で上位のため、雪田は昨年10月の北海道高校駅伝1区を走り、区間賞の好走が買われた。3人とも都道府県対抗選出は初めてだ。
主将として道栄メンバーの先頭を走り続けてきた佐々木。高校道大会は優勝を目指したが、名門札幌山の手に36秒差の2位に終わり、「優勝を狙えるチームだっただけに、全国出場を逃して悔しい気持ちでいっぱいだった」と振り返る。
佐々木は、気持ちを新たに都道府県対抗の代表選出に向けて1日に30キロ以上を走る毎日を送った。昨年11月にたたき出した5000メートル14分20秒の記録で選出された。「前半から先頭集団で走り、チームに良い流れを持ってこられるレースにしたい」と意気込みを語った。
鼻野木は昨年5月に5000メートル14分24秒のタイムで自己ベストを出した。足の回転数が速く、リズム良くタイムを刻む鼻野木は入学当初から佐々木としのぎを削ってきた良きライバルだ。「けがをしてつらい期間でも佐々木が頑張っているから自分も頑張れた」と話した。
2人は春からともに名門の国学院大に進む。「大学でも一緒に力を付けていきたい。その前に全国規模の大会に出られるので、トップ選手らの走りを見て勉強し、多くを吸収できたら」と自らの成長に貪欲(どんよく)だ。
雪田は2年生ながら道大会の1区で10キロ28分46秒の走り。区間賞の好走を見せてチームを勢いづけた。「個人的には力を出し切ることができた。準優勝で終わってしまい、先輩方と悔しい思いをした」と振り返る。
本番に強く、相手の息遣いや顔の表情を見て走る、「駆け引き」を得意とする雪田。「道代表として最高の走りで良い順位を目指したい」と決意を語った。
同部を指導する山中慎監督は「道大会での悔しい思いをばねに、代表として全力のレースをしてほしい」と期待を込めた。

















