免疫の働きを活性化させ、がん細胞への攻撃を持続させる「免疫チェックポイント阻害薬(ICI)」を手術に追加投与する際の副作用リスクを明らかにしたと、横浜市立大付属病院などの研究グループが発表した。
固形がんの手術前または手術後のICI追加投与で、治療成績の改善が報告されている。しかし、追加に伴う副作用のリスクは十分に評価されていない。研究グループは、ICIに関する論文28本・1万6976人のデータを解析。手術前後のICI追加が治療に及ぼす影響を検討した。
その結果、全体ではICI追加と治療に関連する死亡の増加との有意な関連は認められなかった。投与のタイミング別に見ると、術後の追加は治療関連死亡や副作用の増加と関係していたが、術前の追加では関連がなかった。研究グループは「がん患者への情報提供に役立つ知見」とした上で、「副作用に注意して治療方針を判断するべきだ」としている。
(メディカルトリビューン=時事)














