道内企業の対応18% 改正公益通報者保護法 制度浸透道半ば

道内企業の対応18% 改正公益通報者保護法 制度浸透道半ば

 中古車販売大手による保険金不正請求や、雇用調整助成金の不正受給など、コンプライアンス(法令順守)違反が外部からの指摘を受けて発覚する事件が目立っている。帝国データバンク札幌支店は、公益通報者保護制度に関する道内企業の意識調査結果を発表した。2022年6月施行の改正公益通報者保護法に関して、内容を一定程度理解したうえで「対応している」と回答した企業は18・2%にとどまっている。

 コンプライアンス違反が発覚した企業では、事情を知る社内の従業員が早くから声を上げれば被害を抑制できたケースが多い。公益通報者保護法は、刑事罰や過料の対象となる法令違反について内部、または外部に通報した従業員らを解雇などの不利益な取り扱いから保護する目的で作られた。改正された同法では、公益通報の受付窓口の設置など、対応体制の整備が求められている。

 改正保護法の内容を一定程度理解し「対応している」と回答した内訳は、「内容を理解し、対応している」が7・7%で、「内容をある程度理解し、対応している」が10・5%だった。

 一方、「対応していない」(67・3%)企業は7割弱を占め、「言葉も知らない」(17・7%)企業も2割近くに上った。

 「対応している」企業の業界別では、金融が46・2%でトップ。以下農・林・水産(28・5%)、小売(23・4%)、卸売(20・0%)の順。従業員数別では、「301~1000人」の企業が50・0%で最多。規模が小さくなるほど、その割合は低下傾向を示した。

 公益通報窓口を設置・検討している企業は21・1%で、おおむね5社に1社の割合だった。

 公益通報窓口を設置・検討していると回答した企業のきっかけ(複数回答)は、「社内のコンプライアンス強化」(80・7%)が最多。設置効果(同)に関しては、「経営上のリスクの未然防止・早期発見」(71・1%)が最も多かった。

 公益通報窓口を「設置する予定はない」と回答した企業の理由(複数回答)では、「窓口がなくても法令違反などの問題があれば社内で共有される」(54・8%)が半数を超えた。

 調査は昨年10月18~31日、道内企業1150社を対象に実施。542社から回答を得た(回答率47・1%)。

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