苫小牧高専の三木さん、プレゼンアワード放射線電池を研究

苫小牧高専の三木さん、プレゼンアワード放射線電池を研究
「研究の成果が認められた」と喜ぶ三木さん

 苫小牧工業高等専門学校専攻科1年の三木尚人さん(20)=機械系=の放射線電池に関する研究が、社会課題の解決方法を議論する国際会議「第8回STI―Gigaku」(実行委員会主催)で最高位のベストリサーチプレゼンテーションアワードを受賞した。高専生や大学生など135人の発表者の中から、参加者投票で上位10人に選ばれ「(昨年)4月から、こつこつ研究を積み上げてきたのでうれしい」とほほ笑む。

 今年度の「高専―長岡技科大共同研究助成」に採択された研究。三木さんによると、ロケットエンジンなどに使われる放射線電池は長寿命な高電圧電源の特徴を有する一方、既存の平行平板型の電極では変換効率が6%程度と低いという。

 効率よく電気を生み出す放射線電池にするため、三木さんは「直方体や円筒ではどうか」と形状に着目。極板の厚みを同じにするなど条件をそろえて各形状でシミュレーションし、専用のプログラミング計算コードで変換効率と出力密度がどの程度向上するかを明らかにしたという。

 昨年11月に新潟県長岡市で開かれた会議には、企業関係者や教授ら約400人が来場。各発表者は研究内容をまとめたポスターを会場内に掲示し、それぞれ関心を寄せた来場者に直接説明した。

 三木さんが、研究成果として直方体で6・25%、円筒で8・07%の最大変換効率が出たことを来場者に伝えるといずれも高い関心を寄せ、「なぜ円筒にすると変換効率が上がるのか」「比較条件は適切か」といった質問が飛び交ったという。

 三木さんは「適切に形状を定義しないと計算コードがエラーを起こして動かなくなるので、設定に苦労した」と説明。「シミュレーションが物理的に正しいのか何度も自分で検討しなければならず大変だった」と振り返る。今後も、ベストな形状を見つける研究を続ける考えで、「球体や十二面体なども試したい」と意気込んでいる。

 研究を指導する金子友海特命准教授は「未知の分野で実際に変換効率、出力密度の高い放射線電池を作り出せればすごい」とエールを送る。

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