王子ネピアのティッシュと紙おむつ 返礼品対象外に 地場産品基準満たさず 苫小牧市ふるさと納税

王子ネピアのティッシュと紙おむつ 返礼品対象外に 地場産品基準満たさず  苫小牧市ふるさと納税

 苫小牧市は1月から「ふるさと納税」の返礼品のうち、王子ネピア(東京)のボックスティッシュと紙おむつの取り扱いを停止している。両製品は市外で生産しており、地場産品基準から外れているため。市公式キャラクター「とまチョップ」をデザインするなど、自治体の特色を打ち出せば基準を満たすが、市はこれまで既製品を未確認のまま使ってきた。「紙のまち」で人気の返礼品だったとあり、これまで右肩上がりだった寄付に影響しそうだ。

 ふるさと納税制度は2008年度に国が導入し、市も同年度から寄付を受け入れ、両製品も当初から取り扱ってきた。しかし、王子ネピアは16年、苫小牧工場(市勇払)のボックスティッシュ生産を停止。紙おむつはもともと主に愛知県春日井市で生産している。いずれも地場産品とはいえない状況が続いていた。

 一方、ふるさと納税制度は年々、過当な返礼品競争が問題視され、国が基準を厳格化してきた。19年6月には「返礼品は地場産品とすること」と示し、昨年10月には地場産品の基準や費用の在り方などを厳格化。市はこのルール改正を機に返礼品全体を調査した結果、1月から王子ネピアのボックスティッシュと紙おむつを返礼品から外した。

 市政策推進課は「定期的に確認をしていなかった」と説明し、返礼品から外したことで「問題はないと考えている」と話す。制度を所管する総務省は「自治体からの申請はチェックしているが、内容がすべて合っているかまでは確認していない」とした上、基準外の返礼品出品に対する罰則の適用について「可能性はあるが、現時点では分からない」と話している。

 市へのふるさと納税の寄付額は22年度、過去最高の15億円余り。苫小牧は「紙のまち」とあって紙製品の人気が最も高く、22年度も寄付全体の8割超え、12億円以上に達したとみられる。トイレットペーパーをはじめ他製品の取り扱いも多いが、市政策推進課は1月から停止した両製品について「それなりの規模」と推計する。

 23年度の寄付額は前年度を上回る予定だが、24年度以降については「落ち込む可能性がある」と懸念し、今後に向けて「埋もれている商品を発掘し、市の魅力を発信する」と強調する。ボックスティッシュでも「とまチョップ」やアイスホッケー・レッドイーグルス北海道のマスコットキャラクター「鷲斗」をあしらった商品は「自治体独自の返礼品であることが明白」(地場産品基準)と確認して取り扱いを続けている。今後も国の基準に沿って返礼品を充実させる考えだ。

 ふるさと納税はまちづくりを応援する寄付制度。人口減少に伴う税収減の緩和や地方創生の推進などが目的。居住地以外の自治体に2000円以上寄付すると、所得税や住民税が控除される。各自治体は寄付者に返礼する特典を充実させ、まちのPRや寄付金の増加につなげ、貴重な自主財源を確保している。

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