本道の物流改善検討へ 関係機関連携 シンポジウム開幕 札幌

本道の物流改善検討へ 関係機関連携 シンポジウム開幕 札幌
共同輸送・中間輸送を考えたシンポジウム

 4月からトラックドライバーに年間960時間の時間外労働の上限規制適用を控え、北海道開発局と道運輸局、道経済産業局が連携して「北海道の物流と地域の将来(あす)を考える2日間」が19日、札幌市内で始まった。初日は午後から物流をインフラから考える「共同輸送・中間輸送を考えるシンポジウム」が開かれ、ウェブを含め400人が受講した。

 冒頭、主催者の道開発局の小島吉量次長は「対策を講じなければ2030年には道産農水産物の3~4割が運べなくなる」と物流停滞を指摘。「輸送業者だけでなく荷主、地域住民、消費者の理解が必要」と述べた。

 道運輸局の川路勉次長が「2024年問題とその背景」と題し講演。トラック運送事業者の年間労働時間は全産業平均より年間400~450時間長く、年間賃金は20万~60万円低い。年齢構成も40~55歳が44・3%と中・高齢層の男性労働力に依存していることを説明。「荷主都合による、荷待ち時間や荷役作業など圧倒的に立場が弱いトラック運送事業者の努力だけでは改善は困難。ドライバーの長時間労働抑制に向け環境を整備する必要がある」と語った。

 また、道開発局の空閑健開発調整課長は「広域分散で都市間距離が長い北海道の問題解決には、時間や距離を縮める人流や物流、ネットワークを強化するインフラ整備が必要」と強調。道北地域(宗谷・オホーツク)の海産物を札幌に輸送するには中継基地が必要とし、名寄市の道の駅で中継輸送・共同輸送の実証結果を報告。中継輸送ではトラックのヘッド交換やドライバー交換で効率的な輸送を探り、「実装にまで高めていかなければならない」と述べた。ウェブ参加した加藤剛士名寄市長は「名寄は道北の結節点。旭川を補完する道北の物流拠点になり得る」と語った。

 帰り荷が空車のトラックの長距離輸送解消のため、貨物鉄道輸送を利用する苫小牧埠頭とJR貨物鉄道の連携事例が物流マッチングモデルとして報告された。

 20日は午後から道内事業者の物流実態および共同化の可能性分析や道内の物流の在り方に関するシンポジウムが催される。

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