苫小牧出身で小学3年から高校卒業までアブロス日新温水プールに所属していた阿部尋斗(24)=NLS(東京)所属=がこのほど、タイのプーケットで開催されたアジア選手権大会の日本代表として出場し、4×200メートルサーフィスリレー3位の功績に大きく貢献した。個人200メートルサーフィスでも4位の力泳を見せ、「チームが一丸となって泳いだ結果。メダルを獲得できてよかった」と喜びを口にした。
フィンスイミングは足ひれを装着して行う水泳競技で、サーフィスは水面泳。リレーの1泳を背負った阿部は1分29秒89で全体の3位に付け、後ろにつないだ。「前半は1、2位争いに食い込んだが、後半で少し落としてしまった」と振り返った。
足ひれを使ったフィンスイミングは波の抵抗が大きい競技。「前につけないと波に取られてしまう。前半で(後方に)置かれると巻き返しが難しいので、とにかく先頭に立つ勢いで泳いだ」と前半から突っ込んだ泳ぎで食らい付いた。
各選手が世界と渡り合い堂々の泳ぎで戦った日本。優勝したベトナムが5分46秒43、2位韓国が5分54秒45、3位の日本は6分0秒97と会心の泳ぎでメダルをつかんだ。
個人200メートルは、予選を1分29秒80で3位通過した。決勝は1分29秒67の泳ぎを見せ、3位選手とわずか0・5秒のタッチの差で4位だった。1日に予選と決勝の2度、200メートルを泳ぐ経験は初めて。苦戦する部分もあったが「これまで積んだトレーニングと、ひたすら泳いだ練習が生きた」と自身の成長も感じられた大会となった。
初の代表選出は22年。体の栄養を考えた食事や体作りのトレーニングに励み、国内大会に参戦しては試合で経験値を積み上げてきた努力家は「今年は世界選手権が開かれる。50、100、200と個人種目でも代表の切符をつかんで世界の決勝舞台に立ちたい。今回得た収穫を次につなげていきたい」とさらなる高見へ意欲をのぞかせた。




















