むかわ町国民健康保険穂別診療所副所長で、本紙1面コラム土曜の窓で「恐竜のまちから」を執筆している香山リカ(本名・中塚尚子)さん(63)が「61歳で大学教授やめて、北海道で『へき地のお医者さん』はじめました」=写真=を26日、集英社クリエイティブから出版する。50代半ばから地域医療を志し、2022年4月に穂別診療所に総合診療医として着任するまでの道のりをつづった「人生大転換ストーリー」だ。
香山さんは札幌市出身、東京医科大学卒。精神科医として臨床に携わりながら、帝塚山学院大学、立教大学教授などを歴任。精神医学や政治、カルチャーなど幅広い分野で執筆活動を続けている。
19年7月に母親を亡くし、同年12月にはアフガニスタンで人道支援活動を続けてきた中村哲医師が銃撃され、死亡したことに大きな衝撃を受ける。二つの死に背中を押された香山さんは、中村医師の座右の銘である「一隅を照らす」をへき地医療で実践したいと決意する。
とはいえ、実際に赴任するまでには総合診療医としての研修や自動車運転免許の取得など悪戦苦闘が続く。そして、むかわ町を選んだのはなぜか―。子どもの頃からの「科学好き」を振り返り、カムイサウルス・ジャポニクス(むかわ竜)に心をわしづかみにされた経緯が明かされている。
香山さんは「人生、何が待っているかわからない。だとしたら、流れにまかせて、そのときやりたいと思ったこと、急に興味をひかれたことをやれば、それでいいんじゃないかな」とつづった。最後に「どんなことが待っていようとも、『これでよかったんだ』とそのときの自分にうなずきながら、変化を楽しみつつこれからの日々を生きていってほしい」と読者にエールを送っている。
▽へき地医療への道、開幕▽転職活動、本格始動!▽職場決定、決め手は恐竜―など6章。四六判、224ページ、1760円。
















