苫小牧工業高等専門学校の学生有志でつくる「樽前ワークス」は、2025年の学生フォーミュラ日本大会(自動車技術会主催)出場に向け、マシン作りに着手した。このほど、試作機製作へ本田技研工業(東京)からマシンのエンジンに使用予定の部品が届き、メンバーたちは一層気合が入っている。
全国の大学生や高専生らがチームを組んで1年かけてフォーミュラスタイルの小型レーシングカーを設計、製作する「学生フォーミュラ」。直線、8の字などのコースで車両走行性能を競うほか、プレゼンテーションやデザイン、コスト審査を経て、ものづくりの総合力を競う。
世界統一ルールで実施され、日本では2003年に初回が行われて以降、例年夏に静岡県や愛知県などで開催されている。
苫小牧高専は、学生の教育研究を応援する「教育研究改革推進プロジェクト」の一環で、同大会参戦を目指し22年12月に樽前ワークスを設立。1年生から専攻科2年生までの車やバイク愛好者など約20人が月1、2回程度集まり、大会出場に向けた準備に励んでいる。
23年3月に北海道科学大学短期大学部製作のマシンを見学したのを皮切りに、7月、自動車技術会北海道支部主催の合同試走会で道内の参戦予定の大学や高専と交流。大会に関する情報を集めながら、夏以降は山口東京理科大学提供の設計データや北海道科学大学短期大学部提供のマシンフレームを参考にパソコンで図面を作成してきた。
本田技研工業からの部品提供は昨年7月、エンジン供給のスポンサーシップ獲得へ5年の松本昇磨さん(20)=前チームキャプテン=が同社にプレゼンテーションを行ったことがきっかけ。1月中旬、モトクロス競技用のオートバイ「CRF450R」1台と予備用エンジン1基がメンバーの下に到着した。
「作業はこれまで製図がメインで実物に触れる機会は少なかったが、部品到着で大きな進展が見込まれる。チームの連携を強化したい」と4年の中嶋一心さん(20)。チームキャプテンの有坂優宏さん(19)も「ついに始まったという感じ。チーム一丸となってノウハウや技術を培いながら大会に向けてマシンを製作していきたい」と意気込む。
今回届いたオートバイについてはエンジンを取り外した上、自分たちで製作予定のマシン本体に組み付ける。今年夏ごろまでに試作機を仕上げ、それを基に1年かけて大会に出場できるマシンを完成させたい考えだ。
樽前ワークスは資金面、技術面で支援してくれる個人、団体を募集中。学校教員アドバイザーの金子友海特命准教授は「足回りの設計を指導したり、溶接場所を提供したりできる人を探している。この活動が面白そうだと感じた人はぜひ連絡を」と呼び掛けている。
問い合わせは金子特命准教授 メールt_kaneko@tomakomai-ct.ac.jp。
















