自動車レースの国内最高峰、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)は9~10日に三重・鈴鹿サーキットで開幕戦が行われる。日本人女性ドライバーのシリーズ初参戦で、注目を浴びる「Juju」こと野田樹潤(18)=TGMグランプリ=は「ベストを尽くして、楽しんで走れたらいい」。SF史上最年少のホープは泰然と語る。
2月21~22日には、鈴鹿で開幕前最後の試走となる合同テストに臨んだ。雨が降った初日は、SFの車では初体験というウエットコンディションに苦戦し、2度コースアウト。2日目は雨こそ上がったものの、午後の序盤に後輪を滑らせてガードレールに激突した。
計4回のテストのうち3回が最下位だったが、周回を重ねるごとにタイムを縮め、「昨年12月のテストよりも攻めて走れた。車に対しても自信が持てている。いろいろな経験ができたので、開幕に向けてポジティブ」と明るい表情で語る。
国内の競技ライセンスに必要な普通自動車免許は18歳になった2月に取得した。SFでは最高時速がおよそ300キロのマシンでサーキットを疾走するが、一般道では初心者マークのドライバーというギャップが生まれた。
テストの合間には大勢のファンにサインを求められるなど人気を集める。一方でプレッシャーは感じていないといい、「開幕戦も順位はそこまで気にしていない。最下位でいいという気持ちではないが、どういう過程を経て、その順位なのかが大事」。父の英樹さんが走ったF1の舞台を見据え、一歩一歩階段を上っていく。

















